こんばんは。yoshitoです。随分ご無沙汰しておりました。最近ブログを読んでくれている方とお会いしたりして、時間がなくてなかなか書けなかったのですが「もう少しがんばろう!」と気力が沸いてきましたので、夜に書く習慣でもつけてみようかと思っています。(続くかなぁ)

今日はデイステートの電子レギュレータについて考えていきたいと思います。
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画像:レッドウルフ 限定モデルシリーロッソ


目次(初めて使ってみます)

はじめに(余談)

始めに誤解を解くために一言。
某ブログで「電子レギュレータは故障が多い」と書かれているんですね。
弊社が輸入元になる前のことは正直分からないのですが、弊社が輸入元になってからは電子レギュレータの故障は1件も無いんです。
(え、何それ?)と思うかもしれませんが、事実なんです。なんの根拠で書かれているのか、皆目検討が付きません。前時代の物を書いているとしたらそれは正直わからない部分ではるんですが、結構新しい記事なんですよ。古い情報で新しい記事として書くのはどうなのだろうと思いますし、正直困惑しています。

とまぁこれは余談です。本題に入ります。




4,5年ほど前、
弊社が輸入元になったときにラインナップとしてあったのは、パルサーというモデルだけでした。
パルサー
画像:パルサー

今はアナログのレギュレータが付いたモデルも販売していますが、(ハンツマンHRやウルヴァリンR,レネゲードHRなど)そのころはDAYSTATEはアナログなレギュレータのラインナップが無く、レギュレータ無しか、電子レギュレータかという選択肢でした。(アナログなレギュレータっていう言い方があまり好きではないんですが、他に呼び分け方が見つからないのでこう呼ばせていただきます。何かいい呼び分けがあったらご意見ください。)

他社ではレギュレータを付けた銃があったため、メーカーに「なぜレギュレータを付けないのか」と聞いたところ(2017年)、「だいぶ時間はたっているが、以前レギュレータを付けたとき、満足できる性能をもっていなかった。いくつか問題があった」と説明されました。


もう少し具体的な内容を聞いたのですがあまり詳しくは教えてもらせませんでした。その答えでその場はとりあえずは納得しましたが、正直レギュレータ付きのモデルが選択肢としてあると売りやすいなーとは思っていました。



その数年後、DAYSTATEはレギュレータ搭載モデルを発表し始めます。
もちろんこれは以前問題視していた事柄が解決されたからだそうです。
メーカーは自信を持って販売を開始しました。(2020年現在はほとんどのモデルでレギュレータを搭載したモデルも販売しております)


そして似たような時期に新しい電子レギュレータ搭載モデルレッドウルフも発表。この時、これを売る側として率直に疑問に思いました。

「価格は電子レギュレータの方が高い。アナログなレギュレータも以前あった問題は解決されている。では電子レギュレータの利点とはなんなのだろうか?」と。




結局のところ高い価格でありながらメーカーが開発を続けるのにはもちろん理由がありました。まず構造的な違いから説明します。

アナログなレギュレータ

まずはアナログなレギュレータから。

通常のアナログなレギュレータは小さな二次室を作り、タンクの気圧(例えば200気圧)から一定の気圧(例えば150気圧)に減圧させた空気を二次室にためます。
(この場合タンクの気圧が200気圧~150気圧の間で、二次室は常に150気圧になる)というのは一般的なレギュレータ。
長所はもちろん気圧を一定に保つことで弾速も一定に保つことができること。可能発射弾数内での着弾の変化を減らすことができます。



デイステートのレギュレータ無しのモデルにてメーカー発表の可能発射弾数を実射テストすると、MAXーMINの幅は大体40~50ft/sくらいあります。例えば920-870ft/sなど)弾速帯にもよりますが着弾の変化は50mだと2cmくらい。
レギュレータ搭載モデルではMAXーMINが20ft/sくらいです(例えば920ft-900ft/sなど)。これは50mでは着弾で見分けることはできないくらいの誤差です。


次に、特にボンベ充填をお使いの方の利点ですが、150気圧まで使える銃だったらもしボンベの残圧が減っていってが170気圧までしか入らない状態になってもまだ集弾性能を最大限に発揮できます。これは地味にうれしいです。

それと長所がもう一つ。セッティングがしっかりできていれば「おいしい弾速」をたくさん使えること。レギュレータ無しの銃で例えば30発撃てる仕様の銃があったとして、一番良い集弾を得られる気圧帯を突き詰めていくとおそらく10発程度になると思います。

「この銃は200気圧から150気圧まで使える仕様だけど、一番あたるのは180気圧からの10発だなー」という感じです。レギュレータ搭載モデルでセッティングがしっかりできていると、この「おいしい10発」を30発使うことができる。ということです。

逆に「一番おいしい弾速」にセッティングできていない場合、30発一貫して「まぁまぁ」の集弾になります。レギュレータの調整は日本では基本的に銃砲店の領分となっていると思いますので、レギュレータのセッティングが正常かどうかというのはアンテナを張っておく必要があります。具体的に言うと定期的に射撃場で集弾を確認するということです。

レギュレータといっても結局はネジとバネを使って気圧を操作しているだけですから、ネジが緩んだりバネがへたったりすると設定値が狂ってきてしまいます。不具合は0ではありません。重要なのは不具合がおこっても大丈夫な運用方法です。
不具合は0ではありませんが、しょっちゅう壊れるものでもありません。猟期前に集弾を確認してよければ大方猟期中は良い働きをしてくれることが大多数です。しかし保険的な意味で猟期前に一度試射をしていただきたい。集弾が悪ければ調整させていただきたいです。(調整は実射テストを行うため1~2週間ほどかかります)


その他の短所としては減圧や二次室の容量が狭いことから威力が出しづらいところです。


しかしそれを差し引いてもレギュレータは魅力的です。猟で一日に複数発使うとき、一発ずつ「今、何気圧なんだ?」と気にするストレスから解放されるでしょう。なによりおいしい気圧帯を探す必要がなく、運用ルールがシンプルなので初心者の方はレギュレータ付をお勧めします。



レギュレータってとってもいいものですね。
さて、この便利なアナログレギュレータを電子レギュレータは上回ることができるのでしょうか。

電子レギュレータ

電子レギュレータと呼んでいますが、本当の名前はMCTシステムといいます。役割が伝わりやすいように「電子レギュレータ」と弊社が勝手に呼んでいるんです。構造は全くことなります。
まず電子レギュレータには二次室が存在しません。構造的にはレギュレータ無しの銃に近いです。
しかし気圧センサーと電磁バルブを使って弾速を一定に保ちます。



少し分かりづらいですね。空気銃はバネを使ってハンマーでバルブを叩き、一瞬バルブを開放させてエアーを噴出させます。ハンマーの力は一定ですが、気圧によってバルブの閉鎖力とエアの膨張力が異なってくるため気圧に依存して弾速が変わってしまうのです。
電子レギュレータの場合はこの「ハンマーの力は一定」というのが当てはまらなくなります。気圧の変動で変わったバルブの閉鎖力とエアの膨張力を、ハンマーの力を一発ごとに替えることで、帳尻を合わせて弾速を一定にします。これって難易度がすごく高いです。まさにDAYSTATEの長い空気銃製造のノウハウがあってこそ。(過去の失敗というのもあったんだと思いますが)


電子レギュレータの長所



・不具合が少ない
冒頭の某ブログの内容とは反対の情報となってしまいますが、
電子レギュレータは設定してしまえば物理的なネジの緩みなどはないですから、不具合はもはやアナログレギュレータより低い(というか今のところ0)。


・威力が3パターン登録可能
弾速調整機能が付いている銃は割とありますが、着弾も変わってしまうので使ってる人は少ないですよね。

電子レギュレータは個別で3パターン登録ができます。これを使いこなす人は少ないですが、弾速と弾を一緒に変えることで威力が変わっても着弾のズレを最小限に抑えることができます。(例えばハイパワーの25grとローパワーの14grが50m先でほぼ同じところに当たるなど)



・連射性が高い
電子レギュレータは通常の銃とは発射機構が異なります。
通常コッキングしたらバネが縮み、トリガーを引いたらバネを開放してハンマーが動いてバルブを叩きますが、電子レギュレータは電力でハンマーを動かします。そのためコッキングのときにバネを縮める必要がなく、コッキングの抵抗がほとんどありません。構造的にはコッキングはあくまでマガジンを回転させるためだけの動作です。そのためコッキングが速くできます。


・反動が少ない
大体50ft/lbsくらいのパワーを超えてくると、プリチャージの銃であってもリコイル?が感じられるようになってきます。
リコイルの強さとしてはライフルなどと比べると大したことはないんですが、弾速が遅い空気銃は引き金を引いてからバレル先端より弾が発射されるまでにかかる時間も長く、反動が少ない割に影響は大きいです。50mならそんなに気にしなくても当たってくれますが、100mとなるとかなり気を使ってライフルレストを使っていても銃が動かないようにしていかないとリコイルの餌食になります。
先ほど説明した通り電子レギュレータはバネではなく電力でハンマーを動かすためバネ動作分のリコイルが無くなり、反動が少なくなります。腕が良ければこの差はなくすことができますが、これは遠距離を狙う上で確実にアドバンテージとなってくると思います。


・威力が出しやすい
レギュレータは減圧するためにパワーが出しやすい高い気圧が使えなくなります。そのため最大出力がどうしても落ちてきます。例えばレギュレータ無しのウルヴァリン5.5mmが60ft/lbsなのに対してウルヴァリンRは45ft/lbsと威力が下がっています。電子レギュレータの場合は減圧をしていないため威力が出しやすいです。
(補足としてウルヴァリンRよりFXクラウンの方が口径によっては威力が高くなっていますが、これはレギュレータ云々ではなく銃身長が違うことが主な要因です。)


以上が現在把握している電子レギュレータの利点です。
個人的な印象としては高い命中精度で遠距離を狙う人と一番相性が良いのではないかと思っています。遠距離は弾速低下もあってパワーと命中精度どちらも要求されてきますから、反動が抑えられる機構と弾速の一貫性が結果に表れてくるのではないでしょうか。

アナログレギュレータと電子レギュレータ(ハンマー)を組み合わせたデルタウルフはこちら

この辺でこの記事を終わりたいと思います。
どうでしたでしょうか。参考になれば幸いです。
ご閲覧ありがとうございました。
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